住宅ローンを借りる時に必ず通過しなければならない、最大の関門は、なんと言っても「審査」です。
この審査には様々なルールがあって、すんなり通過できる方もいらっしゃれば、残念ながら、なかなか通らずに悩まれている方もいらっしゃることでしょう。
今回は、住宅ローンの審査を厳しくしてしまっている原因について考えてみようと思います。
住宅ローンの審査に関する記事は、5分でわかる!住宅ローンの審査通過のコツとは?
や、住宅ローンの審査に落ちてしまった方必見!対処法をお伝えします!
でも紹介しています。
事前審査と本審査の2段階審査の構成になっています!
住宅ローン審査には、2つの審査が存在しているってご存知でしたでしょうか?
まずは、事前審査です。こちらは、購入希望物件の価格や工事請負金額が、ほぼ定まった時に銀行が行っているものです。
そして、事前審査終了後に本審査が行われます。本審査は信用保証会社の方で実施しています。
事前審査の方法
銀行での審査項目は、申込者の収入や、物件購入が可能かどうか、銀行からの融資を受けられるのか、もし受けられた場合、どのような返済方法なら可能であるかを見ていきます。
つまり、申込者の返済能力や信用度合、そして返済プランについても確認していくのです。
事前審査に必要なもの
① 収入証明書類(源泉徴収票、確定申告書、決算書等)
② 印鑑
③ 身分証明書(健康保険証、運転免許証)
④ 他のローンについて把握可能な書類
⑤ 購入物件についての書類(銀行による)
上記の資料を確認して、銀行は完済時の年齢や、返済負担率、勤続年数、年収、物件の担保評価額、申込者の健康状態に至るまで、ありとあらゆる項目について確認していくのです。
そのため、これらの審査について要する日数はだいたい3日程度かかると思っておいた方が良いでしょう。
本審査の方法
無事に、銀行での事前審査に通過して初めて、信用会社による本審査へ進むことが出来るようになります。
本審査の方法は、事前審査とほぼ同じになります。申込者の返済していく能力と信用度合を調査していきます。
この本審査に通過して、やっと本契約を締結出来ることになります。
何回も審査を申し込んでしまうと、どうなってしまうのでしょうか?
住宅ローンの審査は2段階通過するのを待てば良いのですが、実際に通過出来ているかどうかを待っているのは辛いですよね。
こちらの銀行では審査通過できたとしても、他銀行では落とされるなんてこともしばしばです。
ですが不安だからと言って、多くの銀行に次々と審査を申し込んでしまうと、不利に働いてしまうことになりますので注意が必要です。
銀行が行う審査の際は、個人信用情報というものを確認しています。個人の信用情報には、住宅ローンの審査を申し込んだ履歴までもが把握出来てしまいます。
つまり、次に申し込む他銀行の住宅ローン審査を行う際、銀行側は前申し込んだ住宅ローン審査に落ちたのだろうな…という判断をして審査をさらに厳しくしてしまうのです。
ですから、やみくもに審査を申し込んでしまうのはやめておきましょう。
個人の信用情報をどうしても確認したい場合は?
ここまでのお話で、個人信用情報っていったい何なの?と不安に思われたことでしょう。
個人の信用情報をむやみに取り寄せることは、やはり銀行側の心証は悪くなります。その上で、どうしても確認されたい場合は、下記の個人信用情報センターから情報を収集することも可能です。
個人信用情報センターについて
日本には、3つの個人信用情報センターがあります。
① 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
② 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
③ 株式会社日本信用情報機構(JICC)
の3つです。
全ての情報センターにから個人情報を取り寄せすることも可能です。
確認してみると、忘れ去っていた過去の支払い遅滞などがあるかもしれません。
中には、レンタルショップの返却忘れ等というものもありますので、じっくりと確認してみましょう。
不利な点についてばかりを述べましたが、有利に働く項目もありますので、紹介したいと思います。
① 公務員、正社員
② 年齢が80歳未満で完済できる
③ 住宅ローンの返済負担率が35%未満
④ 勤続年数が3年以上
⑤ 年収が400万円以上
⑥ クレジットカードの返済遅滞が皆無
⑦ 携帯電話代の支払い遅滞が皆無
⑧ 自己破産歴がない
⑨ 住宅ローン以外のローンはない
⑩ 過去に大病を患っていない
等になります。
審査申込みはせいぜい、3銀行までにしておくのが無難です。
審査に落ちてしまった時は、素直に原因を考えてみましょう!
残念ながら審査に落ちてしまった場合は、別の銀行でも落ちてしまうのでしょうか?
あきらめるのはまだ早いです。まずは、審査に落ちてしまった理由を探ってみましょう。ほとんどの方は、自分には問題があるわけがないとお思いの事でしょう。
ですが、意外と忘れ去っている過去の履歴が残ってしまっていたりするのです。公共料金の支払いが滞った事はなかったですか?携帯電話代もうっかり忘れていたなんてことも・・・
やはりこの場合についても、先ほど説明した個人の信用情報を取り寄せて、対策を練るのが早道です。
個人信用情報の履歴をキレイに戻したい時は?
個人信用情報を取り寄せても、実際にはどのように対処していけば良いのでしょうか?
まずは、時間をかけて遅滞等の履歴がキレイに戻るのを待つのが一番簡単な方法と言えます。いったん、個人の信用情報に乗ってしまうと、新たな情報に切り替わるまでに5年~10年かかってしまいます。
たとえば、3年前になにか遅滞等の履歴を残してしまった場合は、あと2年待つということになります。
ということでほとんどの場合は、時が解決してくれます。
もし、過去の遅滞等の履歴回数が少なかったり、わざとではない遅滞の場合は、審査書類提出の時に、理由説明文を添付してみるのも良いかもしれません。
たとえば、「この遅滞については、銀行口座を切り替え時と重なってしまったので、スムーズな支払いが出来ませんでしたが、現在はそのような心配はございません。」などです。
原因と今後の見通しをしっかり伝えることが出来れば、銀行からも悪く思われなくて済むでしょう。
今後についても、新たな遅滞等しないように気を付けましょう!
審査を通すためには、今後についても注意が必要です。
せっかく、過去の遅滞等の履歴がキレイになったのに、うっかりと新しい遅滞を起こしてしまったら、また何年も時間をかけてキレイに戻るまで待つことになってしまいます。
ついついローンを組んでしまいがちだったり、支払いが遅れたってなんとかなる!なんて思ってしまっている方は要注意です!
この小さな積み重ねで、住宅ローンの審査が通りやすいか、否かが違ってくるのです。
残念ながら、どうしても審査が通らないケースがあります。
どういったケースの場合、住宅ローンの審査を通過出来ないのでしょう?簡単に説明させていただきます。
① 自己破産をしたことがある方(自己破産後10年は借りられません)
② 何社からも消費者金融の借入をしていて、多くの借金を抱えている方
③ さらに消費者金融への返済が滞ってしまっている方
④ 勤めている会社・自営業者の経営が悪化している方
⑤ 税金滞納してしまっている方
⑤の税金滞納している方というのは、納税義務を怠ってしまっているということになります。うっかり支払い忘れという場合でも、住宅ローンの審査には通らないと思っておいたほうが良いでしょう。
それくらい、住宅ローンの審査項目の中でも重要な位置を占めていますので、税金の支払いについては最も注意しておくべき点と言えます。
まとめ
今回は、住宅ローンの審査を厳しくしてしまっている原因は何か?について考えてみました。
個人信用情報はとても大事なことがおわかりいただけたと思います。あとは、税金支払いもかなりの重要ポイントですね。
今後の参考にして頂き、住宅ローンの審査を無事に通過されることを願っております。
住宅ローンに関する記事をまとめていますので、よかったら見てくださいね☟