お仕事をされている皆さんに質問です!
・ご自身が何かをきっかけにケガをしてお仕事をするのが難しくなった時…
・病気にかかり、お仕事をしばらくお休みしないといけないとき…
・ご自身が突然の事故で亡くなり、家族が残されてしまったとき…
このような時に一番心配なのがやはり お金 の問題ではないでしょうか?もちろん貯蓄があれば問題はないかもしれませんが、病気にかかってしまった場合などは、治療費やその他にかかる雑費が普段より増えますし…働くことができない期間が長引いた場合、その貯蓄もいつまでもつか。
自分一人の生活費でも考えれば考えるほど心配なことは増えてきますが、ここにさらに「家庭を養う」という条件が加わると、もう軽い一つ返事で「もしもの時の心配はないです!」などといえるものではありません。
このような心配事があてはまるケースは現実には少なくはないのです。
現に厚生労働省の平成27年度「過労死等の労災補償状況」の発表によると、脳・心臓疾患による補償の請求件数は795 件で、前年度比32 件の増です。その中でも請求の多い上位15の職種が下の表のとおりです。
また、精神疾患が原因で補償の請求が多い職種がこちらです。こちらの請求件数は 1,515 件で、前年度比59 件の増です。
このように、仕事関連が原因で傷病にかかり、それをきっかけに仕事を一時・長期的にお休みするというケースは少なくないのが現状です。
でも皆さん、大丈夫です。日本にはこのような心配事を抱えた方に対する充実した補償制度が存在しています。
今回はそんな「もしもの時を見据えたお金のやりくり」についてお話ししていきたいと思います。
収入保障保険と所得補償保険
もしもの時に備えた補償には、どんなものがある?
導入部分でお話しした、もしものことが起きた時の補償として日本に用意されている補償関連はいくつかあり、
・健康保険の中にある傷病手当金
・社会保険のなかの労災保険
・収入保障保険
・所得補償保険
などなど… みなさんこの四つの保障・補償の違いはすでにご理解いただけていますでしょうか。
一番上の傷病手当金は、健康保険加入者に対して、様々な条件をチェックしたのち傷病に対する一時的な(最長一年六か月)保障金を配分するというものです。
二番目の労災保険は、労働保険に含まれている保険です。これは私たち個人が個人的に加入するような性格のものではなく、企業がその企業の大小や職種に関わらず加入することが義務付けられているものです。
従業員に何かあった場合に、いままで会社と従業員が一緒に支払ってきた保険料から保険金が下りてくるイメージです。
※しかしこの保険の注意点として、「勤務中」や「通勤途中」といった少し厄介な条件が付いていることがあります。(この条件や詳細についてまとめている他の記事がこちらです「異色の社会保険ー労働者災害補償保険の概要をパッと解説!」http://hoken-manabiba.com/archives/498)
三つめの収入保障保険は、今回のメインテーマですので後程詳しくご説明致しますが、被保険者が亡くなった際に遺族に対して保険適用期間終了まで毎月もしくは一時金で保険金が支給される、掛け捨て型の保険です。民間保険のため、加入の強制はありません。
四つ目の所得補償保険は、保険期間中の傷病発生時には保険金の支払いが定期的に行われるといった性格の保険となっています。こちらも民間保険のため、加入の強制はありません。
今回は収入保障保険について具体的なご説明をさせていただきたいと思います。
子育て中は思わぬ事態に見舞われることもあります。いざという時のための保険にはこのようなものも存在しています☟
傷害保険ってこんな仕組みなの?医療保険とは違った傷害保険の特徴を解説!
是非、参考になさってください。
収入保障保険
いよいよ収入保障保険についてまとめていきたいと思います。
収入保障保険
収入保障保険についてお話していきます。まず第一に、収入保障保険は、被保険者が死亡した場合と高度機能障害になった場合に適用される保険です。ケガや病気に対応しているのはこの後お話する所得補償保険をご覧いただきたいと思います。
まずはこの保険が必要な人とそうではない人について。
<必要な人>
・会社員で死亡に際する会社からの保障が十分ではない人
・貯金が十分にはないが、もしものために安価な保険に入りたい人
・子供が小さいため、継続的に一定金額が保障される保険に入りたい人
<必要ではない人>
・会社員で死亡に際して会社から十分な保障が受けられる人
・貯蓄が十分な人
次にメリットについて。
<メリット>
特徴としては、年収に関係なく加入することができ、保険金額も被保険者が任意に決定することができます。また、掛け捨て型であるため受け取る保険金に比べて支払う保険料が割安であることがあります。
また、通常の生命保険ではだいたい10年程度で契約期間が更新になり、その都度更新の手続きなどが必要となったり、契約者の年齢が上がるにつれ保険料も上がってきますが、収入保障保険の保険料は上がることはないことがメリットとして考えられます。
<デメリット>
対して、注意するポイントとして、受け取る保険金の金額の変動を考えなければなりません。収入保障保険は、被保険者の亡くなった時期から保険適用期間終了までにおいて、保険金が支払われる仕組みであるため、被保険者が亡くなった時期が保険適用期間に近ければ近いほど支払われる保険金額は少なくなります。
分かりやすくすると、この保険は「三角形の保険」と考えればよいでしょう。保険に加入してすぐの時が、受け取れる金額が一番大きい時期。それから時間が経つにつれて、受け取る保険金は徐々に少なくなっていきます。死亡保険などは、被保険者の死亡と同時に一括で大きな金額が手元に入ってくるため、この点において違いがあります。
そのため、後々のことを考えて、例えばご家族がいらっしゃる場合などは、余裕があれば収入保障と死亡保障を併せる、つまり通常の生命保険とセットにして申し込むという対策を行うもいるようです。
他には、掛け捨て型のため、何も起きなかった場合には保険金が手元に帰ってこないこと。長期的に保険金を分割して受け取るため、一括で大きなお金が入ってこないこと。所得税の対象となる場合があることなどもデメリットとして考えられます。
毎月の食費など、定期的にかかる費用を賄うことには向いていますが、例えば子供の入学金などのまとまったお金を用意することには不向きです。まとまったお金が必要になる場合は、貯蓄をしておくなどまた別の対策をする必要があります。
<保険金>
受け取れる保険金額は保険会社によって、設定金額によって異なりますが、だいたい5万〜30万円程度で、受け取る保険金の月額が高いほど、支払う保険料も高くなります。
例えば30歳で加入し60歳の満期まで何もなかった場合、2000円の保険料と3000円の保険料では年間12,000円、30年では36万円も余計な支出をすることになってしまいます。戻ってもこないのに36万円も余計に支払ってしまうのは、とてももったいないですよね。したがって、万が一の時にどれだけの保障が必要なのかをあらかじめしっかり考えて加入することが大切です。
所得補償保険
おまけとして、先ほど出た所得補償保険について軽く触れておきたいと思います。
所得補償保険とは、被保険者が病気やケガで入院や通院し、仕事をお休みしなかればならなくなった場合に、補償金を受け取ることができる保険です。自宅で療養する場合でも対象となります。(この場合は医師の診断書が必要です。)
税込み年収の最大60%ほどが補償され、一定期間(通常は1年~5年、最長60歳まで)、毎月一定の金額を受け取ることができる保険になります。また、保険期間中に保険金の支払いがなかった場合には、保険金の一部が戻ってくる場合があります。
ケガや病気で働けなくなった場合に、もし所得補償保険による補償がなければ、住宅ローンの支払いや普段の生活費といった毎月かかる費用がかなり重い負担となります。
ただし、所得が補償されるといっても収入のすべてが補償されるわけではありません。加入の際に1ヶ月の保険金額を設定しますので、この「保険金額×就業不能日数」分の保険金分だけが受け取れます。この保険金額は年収、年齢、職業によって異なりますので、申し込みの際にご確認下さい。
また、経費になるのかならないのかの問題も個人事業主の皆さんには大事なお話となってくると思います。個人事業主の経費は、個人事業主の経費として認められる保険料は、事業用の建物等の火災保険か自動車保険の事業専用割合(車なら家事用部分50%、事業用部分50%などです。)相当額のみです。よって、所得補償保険は経費には換算されません。
まとめ
いかがでしたでしょうか、お仕事を続けられないとお金に関する心配事は増えるですよね一方ですよね。個人でも家庭のことを考えても、いまから何かあったときのために十分な金額に貯蓄をする余裕のある人なんてそうそういないはず…
そんな悩みを解決するのがこの保険です。もし、もしものための保障を検討中の方がいらっしゃれば、この機会に是非収入保障保険や所得補償保険のご利用をお考え下さい。
子育て中に検討すべき保険に関係する記事をまとめていますので、良かったら参考になさってください☟