社会保険完備は当たり前!?パート・アルバイトの新しい社会保険のお話 | 保険の学び場

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社会保険完備は当たり前!?パート・アルバイトの新しい社会保険のお話

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今回は、正社員はもちろん、主婦や学生(社会保険においてはパート・アルバイトだって立派な業務員なのです。)に是非読んでいただきたい「社会保険」に関する知識をご紹介致します。

仕事の求人広告などでよく目にする「社会保険完備」という文字。

あるいは会社員の方ならぜひ知っておいていただきたい、ご自身が加入している「社会保険」

今回はそんな身近な社会保険の基本事項から保険加入のメリットなど、皆さんに知っていただきたい知識をまとめました。

 

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日本の社会保険制度のおさらい

まずは日本の社会保険制度について軽くおさらいしていきましょう。

社会保険の種類と対象者

一般的には日本の社会保険は大きく分けて5つあります。

・介護保険

<対象者>:第1号 → 65歳以上の人、第2号 → 40歳以上の人

<保険料>:第1号(65歳以上の人)市区町村が所得に応じて決定。年額18万円以上の年金を受け取っている人は年金から天引きで納付。

                第2号(40歳以上の人)健康保険の場合は介護料率は1.65%、国民健康保険の場合は前年の所得に応じて決定

<自己負担>:原則1割(※支給限度額を超えた場合は超過分は全額自己負担)

 

・雇用保険

<対象者>:企業の労働者

経営者である社長や役員、個人事業主及びその家族は加入することができない。

<保険料>:事業主と労働者で負担(※ただし折半ではありません!)、保険料率と負担割合は業種によって異なる

<給付内容>:一般に失業保険と言われる失業時に受け取ることができる基本手当と、一定の条件を満たした先ほどの基本手当の受給者が再就職時に支給される就職促進給付、労働者が自分で費用を負担して厚生労働大臣が指定する講座を受講して、修了したときにその費用の一部が支給される教育訓練給付、高齢者の介護や育児をしている人に対して必要な給付を行い、雇用の促進を促す雇用継続給付の4つがあります。

※雇用継続給付には細かい内訳として高年齢雇用継続給付と育児休業給付、介護休業給付というものが用意されています。

 

・労災保険

<対象者>:すべての労働者(アルバイト・パートタイマー・日雇い労働者・外国人労働者を含む)

-原則として1人以上の労働者を使用している事業所は加入しなければならない。(強制加入)

<保険料>:事業ごとに変わる。保険料は全額事業主が負担。

<給付内容>:業務災害通勤災害という分類があります。病気やけがの場合はそれによって得るはずであった給与を一定条件(本来の給与の2/3程度の金額など)のもと給付する療養補償給付や休業補償給付、傷病保障給付。障害から生じる損失によるものには障害補償給付、家族の介護によって生じる負担に対して給付される介護保障給付などがあります。

・年金保険

<対象者>:本人の意思に関係なく20歳~65歳の日本国民であれば全員が強制的に被保険者になります。※外国人でもあっても条件に該当すれば被保険者となります

第1号被保険者20~60歳の自営業者・無職・学生・農業者・フリーター ※老齢給付等を受けることができる者は除外。

   第2号被保険者会社に勤めている雇用者・公務員 ※65歳以上で、老齢退職年金給付の受給権者は除外。

   第3号被保険者年収が130万円未満で、年齢が20歳以上60歳未満の第2号被保険者の配偶者(性別は問わない)

<保険料>:事業主と被保険者とが半分ずつ負担

<給付内容>:65歳に達した時点で、

 

・医療保険

<対象者>:日本は国民皆保険制度(※1)があるため、日本国民全員が対象。 ※1-日本国民全員が保険加入状態にあること

-・勤め人で、勤め先に独自の健康保険組合が ある人とその家族→健康保険組合

                      ない人とその家族→全国健康保険協会

公務員共済組合

自営業・無職者・その他国民健康保険組合

<保険料>:勤め人の場合→50段階の標準報酬月額に当てはめられ、これに保険料率をかけ、都度保険料が決められる。その保険額を会社と本人が原則折半負担し、会社が毎月まとめて納めるしくみ。

(※保険料のベースとなる部分は上限が決まっていて、それ以上は対象から除外される。)

      その他の場合市町村が設定する税方式や保険料方式に従って世帯主が直接払う。

 

<給付内容>:医療機関にかかった時に保険証を提示すると医療保険が適用され、患者の負担額が本来の医療費の一部分のみとなる。

マメ知識

医療施術でも、以下の医療は保険が適用されず、受ける場合には全額自己負担となります。注意しましょう!

・美容整形

・通常の出産

・眼鏡・補聴器

・研究段階の先端医療

・陶製の材料を使ったものなど特殊な歯科補綴(ホテツ)

・薬局で買う風邪薬などの売薬

社会保険の現状

次に、社会保険の現状として、まず現在の加入率を見ていきたいと思います。

パート従業員の社会保険の加入義務は、一般社員のおおよそ75%以上相当の従業員が対象となっています。これでは対象者が少ない現状です。そのため、この率を、50%まで引き下げて、より多くの従業員が社会保険に加入できるように議論されているようです。

この加入条件での、パート労総者の社会保険加入率は総従業員数1080万人に対し、半分以下の約40%となっています。上記の50%まで制度が改正されれば、もうあと600万人の従業者が社会保険加入の対象となります。この残りの600万人の従業者の内訳は主に外食産業、流通産業、または中小企業の雇用者です。

新しくなった社会保険制度

これまでは、一般的に週に30時間以上働く方が社会保険の加入対象でしたが、平成28年10月からは、従業員が501人以上の会社について、週20時間以上働く方などに対象が広がりました。

さらに、平成29年4月からは、従業員が500人以下の会社で働く方も、労使で合意すれば、会社単位で社会保険に加入できるようになりました。

この改革により、前章でお話しした社会保険の加入率が高くなることが予想されます。

それではこの制度の改正も踏まえたうえで、具体的にどのような事業所が適用対象かご説明致します。

強制適用事業所

 

・事業主を含む従業員1人以上の会社、国や地方公共団体などの法人

・常時使用の従業員が5人以上いる、一部の業種を除く個人事業所

このように、法人であればほとんどが強制加入適用事業所となります。ですが、常時使用している従業員の数や業種によってはその対象外となることもあります。そのような事業所は、任意適用事業所と指定され、その名の通り、社会保険の加入が任意となります。任意適用事業所について事項で説明していきます。

任意適用事業所

社会保険の任意適用事業所となるのは、

・常時従業員が5人未満の個人事業所

・常時従業員が5人以上のサービス業・農林漁業など一部の個人事業所

この二つの条件の事業所です。また、適そもそ適用の対象外となる事業所でも、従業員の半数以上が社会保険の適用事業所になることに同意したうえでその事業主が申請し、厚生労働大臣の認可を受けると任意適用事業所になります。

社会保険加入のメリット

社会保険に加入すると、将来の年金が増えたり、医療保険の給付が充実するなど、今後の人生においてより手厚い圃場を受けることができます。従業員側のメリットと、会社側のメリットについてまとめていきましょう。

従業員側のメリット>

1. 健康保険料が安くなることが多い

社会保険に加入していると、同じ収入の被保険者よりも、一般的に設定されている健康保険料よりも少ない額の健康保険料になります。

2.傷病手当金がある

病気やけがで会社を休んだ場合、その期間の給料を通常の給料の2/3を日割り計算した金額で受け取ることができます。社会保険に入っていないとこの期間に給料は発生しなくなるので、この違いは大きいですよね。

3.出産手当金がある

傷病手当と同じように、出産の前後に会社を休んでも、通常の給料の2/3を日割り計算した金額で受け取ることができます。

4.家族分の保険料負担が減る

国民健康保険だと家族(配偶者や子供)が多ければ保険料の負担も増えてしまいますが、組合の健康保険だと年収130万円未満の家族は保険料の負担が無くなります。

 

<企業側のメリット>

1. 効率よく人材の確保ができる

社会保険を完備している会社は社会保険を完備していない会社よりも圧倒的に社会的信頼度が上がります。社会保険を充実させることは従業員の福利厚生充実させることと同じです。そしてそれは就職を検討している人には良いアピールポイントとなり、さらには既存の従業員の働きやすさも保証され、勤務継続の大きな理由になるでしょう。

2. 人材の確保は企業の発展に大きく貢献する

従業員の入れ替わりが少ないことは会社としても余分なコストがかからず、また新人教育に注ぐコストも減り、効率よく売り上げを上げることが可能になります。

また、企業にとっても売り上げの鍵となる店舗拡大や企業拡大によって売り上げはさらに伸びます。

3. 助成金制度がある

社会保険を完備していることで企業はこのような助成金を受け取ることができます。

雇用調整助成金 →企業の従業員の雇用維持を図るための助成金

特定求職者雇用開発助成金 →高齢者や母子家庭の母等を雇った時に受けられる助成金

生涯現役企業支援助成金 →40歳以上の人が起業して、中高年齢者を雇った時に受け取ることができる助成金

キャリアアップ助成金 →派遣労働者やパートを正社員にした場合に受け取ることができる助成金

 

社会保険を完備することは派生的なメリットを及ぼすため、従業員のみならず企業にとってもメリットのあるものといえるでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。社会保険の基礎や現状を知ると、たくさんのメリットがあることが分かってきます。

しかし、それだけだはもったいないのです。それぞれが当てはまる制度を十分に理解し、活用することでこの社会保険は意味のあるものとなります。

社会保険完備という言葉は特記されることがよくありますが、それが通常状態となり、従業員にとっても企業側にとっても働きやすい社会になればいいですね。

 

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