賢い年金のもらい方とは!?知っておきたい年金の仕組みPart.1 | 保険の学び場

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賢い年金のもらい方とは!?知っておきたい年金の仕組みPart.1

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成人を迎えると、日本国民には年金を支払う義務が発生します。社会に出てから年金支給年齢に達するまでずっと払い続ける必要があるため、年金は成人後、特にサラリーマンや個人事業主など社会人として生きていくうえで非常に身近なものです。

この年金のシステムをよく理解することで、65歳以降(60歳以降の場合もあります)からの年金支給の際により賢い年金の貰い方を実践できるようになります。

今回はまず、この賢いもらい方をするための下準備として、年金の仕組みについて解説していきます。

 

Part2はこちらの記事、賢い年金のもらい方とは!?知っておきたい年金の仕組みPart.2

にて紹介しています。

年金の基本的な事についての記事は、【自分が受給できる年金は?】年金について詳しく解説!

や、年金受給資格と受給額は?未納・免除期間の取り扱いは?

にて紹介しています。

年金の基礎―自分が払っている年金について知る

年金の仕組み

年金制度への加入は、成人した男女に課される「義務」となっています。

この年金制度ですが、具体的にどのような年金があるのでしょうか。

 

年金の全体像は、多くの場合において階層構造で説明されます。

 

一階

一階部分には、国民年金があります。この国民年金には対象となるすべての国民が加入し、保険料を納めなければなりません。「基礎年金」とも呼ばれています。

また、国民年金の中には第一号被保険者、第二号被保険者、第三号被保険者の3つの区分があります。

・第一号被保険者

第一号には個人事業主など自営業者及び家族、農業者、学生、そして失業中の人(無職の人)が該当します。

 

・第二号被保険者

第二号には、民間企業の会社員や公務員など、厚生年金・(後述)へ加入している人々が該当します。

 

・第三号被保険者

第三号にあたる人は、厚生年金・共済年金に加入している人の配偶者(例:サラリーマンであればその妻)です。いわゆる専業主婦などが第三号になります。

 

ここでのポイントとして、まず第一号に属する人々のみ、「免除申請」を行うことで保険料を免除することができます。なぜこの第一号に属する人は免除が認めれれているのかというと、自営業や農業は収入が多いときと少ないときの波があるため、収入が少ない場合はこの保険料が大きな負担となってしまうからです。

一般の所得免除(自営業者・農業者など)の割合は「全額免除」「3/4免除」「半額免除」「1/4免除」の4段階が設定されています。免除申請したときの収入によってどれが適用されるかが決まります。

注意点として、この「収入が少ない場合の免除」は自分で申請しないと適用されません。

学生の場合は特例として全額免除されます。

また、20以上30歳未満で一定の所得以下の人には若年者納付猶予が与えられ、保険料は全額免除されます。

失業者は特例として失業した年及び翌年は一般の所得免除と同じく4段階のいずれかが適用されます。

 

このほか、生活保護受給者と1級または2級の障害者には法定免除がなされ、届け出をするだけで全額免除が受けられます。

もう一つのポイントは、第三号被保険者は保険料を納める必要がありません。後述の厚生年金が一括で納付するためです。

 

二階

二階部分には、厚生年金(共済年金)があります。この共済年金ですが、平成27年度以降公務員は共済年金ではなく厚生年金へ加入することになりました。

全ての会社員・公務員は厚生年金に加入する義務があります。

厚生年金の適用対象になる事業所は、適用事業所と呼ばれます。なお、適用事業所はすべての法人事業所が対象になり、強制的に厚生年金へ加入されます。ただし、5人未満の事業所及びサービス業の一部事業所、農業・漁業の個人事業所は任意で適用事業所となることができます。

 

適用事業所の従業員は原則全員が厚生年金に入らなければなりませんが、例外として

・2か月以内の期間内で働く従業員

・パートや有期雇用労働者で、勤務時間が正社員の1日または1週間の所定労働時間のうち3/4未満で、1か月の勤務日数がその3/4未満の従業員

があり、これらに該当する人は除外されます。

 

厚生年金のポイントとしてまず一つ目に、「給料に応じて保険料が上がり、受け取る年金の額も上がる」という点が挙げられます。

もう一つは、「厚生年金に加入している人は国民年金にも加入している」という点です。これにより、65歳を過ぎると国民年金分と厚生年金分の年金を同時に得ることができます。

また厚生年金加入者は、配偶者である第三号被保険者が支払う国民年金への保険料をまとめて「拠出金」として払う仕組みになっているので、第三号被保険者は保険料を払う必要がありません。

 

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出典:http://www.nenkin.go.jp/service/seidozenpan/shurui-seido/20140710.html

 

ここまでが強制加入させられる年金です。この上に三階部分として、任意で加入・導入することができる年金の仕組みがあります。

 

三階

三階部分には、企業年金、国民年金基金、付加年金などがあります。

前述の通り、この三階部分は「任意」で加入・導入ができる年金です。

 

・企業年金

企業によっては、厚生年金だけではなく独自に企業で年金を設ける場合があります。

主な企業年金として、厚生年金基金や確定給付企業年金、そして最近登場した確定拠出年金(401K)が存在します。

 

≪厚生企業年金≫

厚生年金基金は国の年金である厚生年金の保険料から一部を拝借し(代行部分)、そこに代行部分上乗せ分と純粋な企業年金の掛け金を合わせて「運用」し、借りた部分に+α分を上乗せして支給してくれる、というものです(下図参照)。

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出典:https://www.pfa.or.jp/nenkin/nenkin_tsusan/nenkin_tsuusan01.html

ただこの厚生年金基金ですが平成25年度の法改正によって新規基金の設立ができなくなりました。理由として、年金資金の運用が悪化しているということがあります。

また既存のものも、運用実績が悪ければその基金は解散となります。ですので、やがてこの厚生年金基金はなくなってしまうかもしれません。

 

≪確定給付企業年金≫

厚生年金基金とは異なり、国の厚生年金の代行は行わず、企業による上乗せ部分だけを運用して給付する年金です。

 

≪確定拠出年金(401K)≫

加入者自身が掛け金を運用することで資産形成をすることができる新しいタイプの企業年金です。企業で加入している場合は企業型の確定拠出年金となりますが、個人型の確定拠出年金もあります。

個人型の確定拠出年金は自営業者や、企業年金がない企業に勤める従業員も加入することができます。

 

この確定拠出年金に関しては今後別記事で特集します。

年金をもらうための条件ともらえる時期

年金制度への加入期間

 

年金をもらうためには、国民年金・厚生年金への加入期間を満たさなければなりません。

年金は、国民年金・厚生年金(共済年金)あわせて通算25年以上が原則です。

 

この中で、国民年金の場合は実際に保険料を払う期間だけでなく、保険料が免除されていた期間も加入期間として含めることができます。

また、合算対象期間(俗にカラ期間)も加入期間に含めれれます。この合算対象期間ですが、昭和61年以前はサラリーマンの配偶者は国民年金に強制加入ではなく任意加入だったので、その間入っていなかった人も年金を受けられるように対処したものです。ただし、年金支給額の計算からは除かれます。

 

国民年金、厚生年金(共済年金)の保険料

国民年金の保険料は毎年4月に改定されています。また、保険料は所得に関わらず定額です。

平成29年度時点で月々の保険料は16,490円です。

ただこの国民年金の保険料ですが、まとめて保険料を前納することで割引を受けることができます。

半年前納、一年前納、二年前納があります(下表参照)。

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出典:http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12512000-Nenkinkyoku-Jigyoukanrika/0000149807.pdf

これに加え、自営業者の方などで付加年金にも加入している場合は、その付加保険料も納めます。

 

厚生年金(共済年金)の保険料は毎月給与から天引きされます。この厚生年金は、企業が保険料のうち半分を負担してくれるので、給与から天引きされるのは実際の保険料の半額分です。

厚生年金の保険料は、「標準報酬月額」に「保険料率」をかけて計算され、式にすると

厚生年金の保険料=標準報酬月額×保険料率

となります。

標準報酬月額とは、給与額を1等級~30等級までの区分で分けたものです。また賞与はそのまま標準賞与額となります。

これらに保険料率をかけて計算することになりますが、標準賞与額は一回につき150万円が上限に設定されているので、例えば賞与を300万円もらったとしても標準賞与額は150万円です。

 

また、保険料率は毎年9月に更新されています。平成28年9月~の保険料率は18.182%となっており、平成29年度9月以降は18.3%で固定される予定です。

 

例として、東京都の場合を下記の表に示します。

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出典:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/h29/ippan/290313tokyo.pdf

年金がもらえる年齢は?

年金は原則65歳になってから支給されます。

ただし、男性で昭和36年4月2日生まれ、女性で昭和41年4月生まれ以前の人は、厚生年金が65歳になる前から支給されることがあります(下表、報酬比例部分参照)。ですが、実際に受け取る年金額は65歳前から支給を受ける場合と完全に65歳になってから受け取る場に差額は生まれません。

 

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出典:http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001r5uy-att/2r9852000001r5zf.pdf

まとめ

今回は年金の仕組みについて解説してきました。

国民年金の免除申請は、対象となっている場合はきちんと申請し、賢い年金との付き合い方を実践しましょう。

次記事では年金をもらえる60歳から65歳、65歳以降でのお得な年金の受け取り方を解説します。

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