実は交通事故の中での自転車の事故の割合では年々増加しているのですが、皆さんご存知でしたか?
過去の事件では9500万円の賠償金を言い渡されたケースもあります。
いつ自分の身に起きてもおかしくない自転車事故。今回は皆さんに、「自転車保険」のお話をします。
ですが、保険に入るかどうかは二の次として、皆さんに知っていただきたい知識も書き込みました。
是非ご一読いただき、今後の自転車生活のためになればと思います。
子育て中は思わぬ事態に見舞われることもあります。いざという時のための保険にはこのようなものも存在しています☟
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他人ごとではない自転車事故ー事件例
最近の記憶が新しい事件といえば、ポケモンGOが流行った2016年の事故です。
女子高生(17歳)がスマートフォンでポケモンGOを操作しながら自転車走行をしていたところ、無職の20代女性と衝突した事件です。
また、自転車事故が世間で認知されるようになったきっかけの事件は、はじめに少しふれましたが、9500万円の賠償金が言い渡された2013年の事件です。
当時小学校5年生だった少年が自転車走行中に65歳の女性に衝突し、被害者女性は4年経った今でも寝たきりの状態が続いています…
9500万円の高額賠償金は、自動車の事故でもそう簡単には出ない金額です。
賠償金内訳としては、後遺症などによる慰謝料が2800万円、女性が職を失い、そのために生じた逸失利益が2190万円、そして女性の将来における介護費用が3940万円です。
なぜ、この少年の自転車事故はここまでの金額になってしまったのか、理由を見ていきましょう。
まず一つ目に、母親監督義務不履行があります。
事故当時少年がヘルメット未着用であったこと、時速20~30㎞での走行をしていたことから、日常における子供への自転車走行指導責任が十分に果たされていないと裁判で判断されたのです。
二つ目に、少年自身の危険運転行為があります。
この後詳しく見ていきますが、通常考えられる走行速度や、前方安全確認などがしっかりなされたいなかったことが当てはまります。
そして、三つめは、被害者の状態です。
被害者女性は衝突時に正面衝突し突き飛ばされ、その際に頭を強く打ち、当時は意識不明の状態でした。そして4年たった今でも寝たきりの状態が続いています。
自転車事故の賠償金額の基準として一番大きいのが被害者の被害状況です。自転車だからといって賠償が軽いわけではありません。便利で健康にも良いため、人気のある自転車ですが、自転車は立派な軽自動車です。ご利用される方は、自覚をもって運転しましょう。
自転車保険が必要なワケ
近年は地球温暖化防止のためにエコ運動の一環として自転車を利用する方が増えたり、元気な高齢者の方が健康のためにサイクリングをする機会が増えたりなど、自転車ブームがふつふつ起きています。
日本サイクル協会(JCA)の調べによると、全国に自転車は7000万~8000万台存在し、その中で日常的に利用されている自転車は3000万代だそうです。
そのうち自転車保険に加入している割合は、10%以下といわれています…
(ちなみに自動車の任意保険の加入率は70%です。)
「自転車だからそんなに確率も高くないし、大きな事故になることもないだろうから」
といって加入しない方が多い自転車保険。
ですが、事故による自己破産が多いのが自転車事故の大きな特徴なのです。
「自己破産なんて大げさすぎる!」
と思った方も多いでしょう。自動車事故だと保険加入率が高いため、自己破産のケースは少ないのですが、普及率のわりに保険加入率が低い自転車だと、一気に自己破産の確立が高くなるのです。
次からは、そんな自転車事故に必須の「自転車保険」についてお話していきます。
マメ知識
イヤホンをしたままで事故をおこした場合、過去の事件例だと3000万~4000万円の賠償金が発生した例がありました。(決して安くはないですよね…)
自転車保険とは?
自転車保険の概要
さて、いよいよ本題です。
ここまで自転車事故についていろいろ見てきましたが、自転車事故のリスク、お分かりいただけたでしょうか?
ここからは自転車保険の概要をお話しします。
保障内容
保障内容としては、自転車搭乗中に自身がケガをした場合、死亡した場合の治療費・入院費。
また、自身が加害者となり相手にケガをさせた場合の治療費・入院費・それから慰謝料などが保障範囲となっています。
保険料金
保険料金は保険会社によって様々ですが、だいたい平均400円前後です。
中には月額で換算すると月140円の料金で1年間最大1億円の保証があるものもあります…!
マメ知識
自転車保険はほかの損害保険と保障が被る場合が多いです。
自転車保険を選ぶ際に注意していただきたいポイントは、どの保証が自分にとって本当に必要なのかをきちんと見定めることです。
自転車の具体的な罰金・罰則の対象
近年の自転車に関する法令としては、年間自転車事故発生件数が5126件と、全国でワースト1の大阪で、自転車所有者全員に自転車保険の加入が義務付けられました。
こうした義務付けや法律を破ると、当然のごとく罰則があります。
近年発表された自転車の危険運転に指定された行為は以下の通りです。
皆さん、普段からなんとなくしてしまっている行為、ありませんか?
【危険運転行為】
①信号無視
②ブレーキのない自転車の運転
③遮断機の下りた踏切への侵入
④歩行者妨害
⑤車道の右側通行
⑥信号無視
⑦一時不停止
⑧歩道での法鵜者妨害
⑨酒酔い運転
⑩右折時の通行妨害
⑪路側帯での歩行者の通行妨害
⑫感情交差点での安全通行義務違反
⑬通行禁止道路の通行
⑭交差点での優先通行者の妨害
これらの違反をすると、それぞれ指定されている罰則を受けなかればなりいません。
次に具体的な罰則内容をいくつかご紹介いたします。
【具体的な罰金内容】
・歩行者にベル鳴らす
-摘発(※下記)カウント・2万円以下の罰金
※3年以内に2回以上摘発されたら 5700円の講習(3時間)を受ける義務が発生します。通知から3か月以内に受講しないといけません。
・自転車に乗って犬の散歩
-摘発カウント・3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
・スマホ(ながら)運転
ー敵発カウント・3か月 摘発カウント・3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
・傘さし運転
ー摘発カウント・3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
・イヤホン・ヘッドホン着用運転(地位差あり)
ー摘発カウント・3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
・2台並走
ー摘発カウント・2万円以下の罰金
・夜間の無灯火走行
ー摘発カウント・5万円以下の罰金
・右側通行
ー摘発カウント・3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
・歩道の通行
ー摘発カウント・2万円以下の罰金
・飲酒運転
ー摘発カウント・5年以下懲役または1000万円以下の罰金
・一時停止違反
ー摘発カウント・3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
・一方通行・通行禁止道路の通行
ー摘発カウント・3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
・進路変更時の合図違反
ー摘発カウント・5万円以下の罰金
このような罰則内容があります。
ほかにもみなさんに注意していただきたいのは、罰則はありませんが児童のヘルメット着用の義務化の動きです。主に小学生を対象に、地域によってこの動きを取り入れているところが少なくないです。
自転車事故発生率減少のためにも、是非この情報はご家族やご友人とシェアしていただきたいですね。
マメ知識
近年の自転車事故発生件数ランキング
1位 大阪 発生件数5126件
2位 東京 発生件数3581件
3位 兵庫 発生件数2054件
(ちなみに福井県が0件、長崎県が1件、秋田や富山が2件という結果でした。)
まとめ
いかがでしたでしょうか。イメージのわりに、事故発生時には膨大な賠償金額が発生する自転車事故。
保険加入が義務ではないため、加入者の増加はあまり期待できないのかもしれませんが、
自転車事故のリスクをご理解いただき、家族やご友人とこれを機に共通意識をもっていただき、交通事故の中の自転車事故の割合減少を皆さんで目指しましょう。
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